高専カンファレンスに来ないような人達に思う

この記事はKosen Advent Calendar2011の記事です。
前日はmasushinさんのロビー部と高専でした。

自己紹介

@
014tokyoのアンカンファレンスやLTで遊んだりしてました。

はじめに

昨日までの記事をひと通り読んでみると、予想以上に高専カンファレンス寄りだなーと思いつつもそれだけ参加者が高専カンファレンスから色々なものを持って帰って自分の中で大事にしていて素敵だなと電車の中で一人で感極まったりしてました。


で、自分は何を書こうかと思ったときに高専カンファレンスのことや高専の良さについて書くというのが初めに思い浮かびました。
ただこのAdvent Calendarを読んでいるというかここに辿り着くような人はそんな事にはとうに気が付いていると思うんですよね。
だったら何を書くか。


それならここを読まないような人に向けて書こうかなと。
読まないような人に向けて書いても読んでもらえないなら何で書くのかというと、ある種の決意表明に近いのですかね。


今回の内容を一言で書くと、
「全ての高専をうまく活用出来なかった人を消し去りたい、全ての宇宙、過去、未来全ての高専黒歴史としてしまった人を」


高専カンファレンスで学生や卒業生や先生方が生き生きとしている一方で、そうでない人の方がたくさん存在しているという現実に目を向けたい。
(何も高専カンファレンスに参加していない人がダメという話ではない)


というのも自分自身、学生時代はどちらかというと高専不適合者の一人だったからだ。
(あわせて読みたい:高専カンファレンスのLTで発表しました)

実感した出来事


先日当時の同級生と久しぶりに飲んだ時のお話。


その時集まったのは卒研時代の同じ研究室の友人で、更に同業者。
ITエンジニアというくくりで同業者。
色々話をしていく中で高専カンファレンスについて話題を振ってみたところ、その友人達は存在すら知らなかった。
更には興味すら示してくれなかった。
これは高専カンファレンスだけでなく、勉強会に行っていると話すと勉強会ブーム全盛であることも知らなかった。


これはとてもショックだった。


仕事外で勉強してるなんて偉いねーなんて言われた。
当人にはそんな意識は全くないのだが、これは勉強会っていうワードが良くない。
(実際はサークル活動に近い)


仕事の事に話が及ぶと、各々コードはもう書きたくないから管理側に回っているのだそう。


エンジニアとして生き生きとしてるか?と言われると自分はそうは思わなかった。


彼らにとって高専で学んだことってどう捉えているのかな?
聞けばよかった。

振り返って考えてみた

ただエンジニアとして活躍しているのはまだ高専で学んだ価値はあると思っていて、そうでない人もたくさんいる。
でもそれが良くないというのではなくて、肝心なのは自分をどう捉えているかということ。


当時の同級生でエンジニアの道を選ばなかった人もたくさんいる。
自分に合わないからそういう道を選んだ人もいればそうでない人も。
(実際エンジニアの道を選ばずに一級建築士を取った友人がいる。超すごい。)


つまり何が言いたいかというと、卒業するまでの間に自分をどう捉えて将来何をしたいのかということを考えられないのが問題だと思っている。


きっと高専生活の5年間の間にいくつか考えるポイントがあるのだけど、そこでの身の振り方で全てが決まってしまう。
自分が見ていた世界ではほとんどの人がここできちんと身を振れていない。
なぜならそのような選択肢(非エンジニアの道)から目を背けるようになっているから。


自分が高専に入ってからは、
やれ高専卒のエンジニアは優秀だとか
やれ就職率は100%だとか
年に4回ある定期試験では一週間で15科目とか今考えると想像を絶するスケジュールだったり
更にはその合間を縫って週4通のレポート提出とか
まあとにかく自分や自分の環境以外に目を向ける機会が少ない。


学生のころ下から数えたほうが早いぐらいだった自分にとってはエンジニアとしてやっていけてる人なんて一握りの優秀な人だけだろと思っていた。


だから別にエンジニアの道からドロップアウトすることが悪いなんて全然思わない。
悪いのはその事実から目を背けることだ。


なんで目を背けられているかというと、将来のエンジニアとしての自分と社会のエンジニア像にギャップがありすぎるからだ。
(なあなあでエンジニアを目指して勉強するしかない)


この状態を実際の生きたエンジニアをもっと学生の前に晒すことで解決したい。
それぐらい学生側からすると社会っていうのはリアリティが無い。


そのひとつのアプローチが高専カンファレンスだと思うし、それによって一定の効果を挙げているのも事実。
このAdvent Calendarで学生が書いているのが良い証拠。


だから学生の目の前にもっと生のエンジニアを送り込みませんか?


@june29が釧路高専でやっていることがロールモデル


たくさんリアリティを突きつけることで他の道を選ぶ学生が出てくることを目標にしたい。
きっと気付きは早ければ早いほど良い。
その結果生き生きと技術について語る卒業生が出てきたらもっといい。


ということでせっかくなので高専カンファレンスの財産をもっと現役学生に使ってみませんか?
特にOBとしては島田先生や鈴木先生方面となく。

まとめ

在学中に自分を見つめ直す材料がたりませんよ。
他の道を選ぶのはとてもいいことだけどなかなか判断できないし許容されていないよね。
在学中に言われるエンジニアって何さ。
いい標本が高専カンファレンスにたくさんいるよ。
その標本を現役学生の前に晒してエンジニアという職業にリアリティを持たせて、学生の将来に向けての判断材料にしてみませんか?
現役学生に向けてもっと高専カンファレンスの財産を還元しましょう。


続きは新春高専カンファレンスで。